音楽を楽しむための空間というと、防音室やオーディオルームなど、音楽のために特別につくられた部屋を思い浮かべるかもしれない。
しかし、音楽はもっと自然に、日々の暮らしの中に存在している。
コーヒーを淹れる。仕事をする。食事をする。そして、ふとギターを手に取る。
今回の「音楽のある暮らし」では、そんな日常の時間を心地よく受け止める住まいを紹介する。東京を拠点に住宅のインテリアコーディネートを手掛けるDREAM INTERIOR(ドリームインテリア:東京都港区、加藤英里代表)による、東京都港区の約28畳の空間に暮らす、40代・一人住まいのためにコーディネートされた事例だ。
無機質な「男部屋」で終わらせない

この住まいのコーディネートテーマとし設定されたのが、
「無機質な“ザ・男部屋”では終わらせない」
という考え方だった。

DREAM INTERIORが重視したのは、家具を単に格好よく配置することではない。機能、佇まい、素材の質感までひとつひとつ検討し、どのような時間を過ごしたいかを綿密にヒアリングしたうえで、空間に落とし込んだ。
本事例の依頼者は、仕事で忙しい毎日を送っており、以前の住まいは”寝に帰るだけ”のような場所になっていたという。
コーディネートを手がけたDREAM INTERIORの加藤代表は
「依頼者様は、“新居ではプライベートの時間をより充実できるようにしたい”という思いを強くお持ちでした。依頼者様の“コーヒーや音楽を楽しめるような空間にこだわりたい”というご発想を、コーディネートに反映させていきました」と語る。
新居のコーディネートは、全体をすっきりとしたモノトーン基調としながら、木の質感やアートなどを取り入れることで、冷たさだけが残らないような空間にまとめた。
「お客様の発想を”インテリアという形に落とし込む”ことが、私の仕事だと思っています」と加藤代表。
そしてそこから生まれたのは、どこか優しさのある静かな住空間だ。
食事、仕事、そしてギター それぞれの時間に居場所をつくる
この空間で想定されているのは、一つの過ごし方だけではない。
食事をする時間があり、仕事をする時間があり、そしてギターを奏でる時間がある。
住宅の中に「音楽を演奏する場所」だけを独立して設けるのではなく、普段の生活を送るリビングの中に、演奏できる場所という要素を自然に組み込んでいることが、この事例の特徴といえるだろう。
ギターを弾くことが特別なイベントではなく、コーヒーを淹れることや食事をすることと同じように、一日の中にある。音楽と暮らしとの距離が近い住まいのコーディネートだ。

家具がつくる、音楽を楽しむための余白
ものを増やすことで趣味を表現するのではなく、必要な家具を選び、生活の中に余白を残す。その余白があるからこそ、仕事から離れてコーヒーを楽しみ、思い立ったときにギターを奏でる時間が生まれる。
どこに座り、何を眺め、どのように過ごしたいのか。
家具選びやレイアウトを考えるときに、そこに「音楽を楽しむ時間」まで含めて考えること。それもまた、住まいと音楽を近づける方法の一つなのかもしれない。
「音楽のある部屋」ではなく、「音楽のある暮らし」
家具やインテリアと音楽を考えるとき、楽器そのものを美しく見せることに目が向きがちだ。しかし、その空間で人がどのように過ごす「時間」をつくるのか、という点も重要な要素の一つだろう。
このDREAM INTERIORのコーディネート事例は、そのような「時間」を過ごすための「音楽のためのインテリア」の一つのあり方だ。
DREAM INTERIORではコーディネートや打ち合わせの概要などを、同社の加藤代表がWEBで積極的に発信している。
本事例についてのコーディネート・製品などの詳細は、以下のURLより。


物件概要
所在地:東京都港区
空間:約28畳
居住者:40代・一人住まい
インテリアコーディネート:DREAM INTERIOR https://dream-interior.jp/
写真・資料提供:DREAM INTERIOR

